Webデザイナーという職種は、学歴や資格が関係ない分、実力主義の世界です。
そのため、Webデザイナーの求人はどうしても実務経験者が優遇されやすい傾向にあります。
「未経験だから転職できない」ということはありませんが、それでも「正社員としての転職が難しそうだ」「転職活動が長引きそうだな」と感じたなら、まずはアルバイトや派遣から始めるのも有りです。
実際、私の周りにもアルバイトから始めて社員になり、その後フリーランスとして独立した人もいて、同じようなキャリアを持っている人は少なくありません。
そこで今回は、Webデザイナーのキャリアを派遣やアルバイトから始めても良い理由、心構え、注意点などについて話したいと思います。
目次
Webデザイン未経験者が派遣やアルバイトから始めるメリット
派遣やアルバイトから始めるメリットは3つあります。
- 未経験からでも採用されやすい
- 業界未経験を卒業できる
- そのまま正社員になれることもある
まず、派遣やアルバイトの方が正社員よりも採用される可能性が高くなります。
そして、一度業界に入ってしまえば「全くの未経験」ではなくなるので、次に正社員の転職をする時にも有利です。
それに、Webデザイナーのような職種は、能力が買われれば正社員を打診してくる会社は比較的多いです。
つまり、自分の頑張り次第で、アルバイトや派遣からそのまま正社員になれる可能性があるのです。
Web制作は会社によってそれぞれスタイルがあるので、自社に馴染んだデザインや技術をこなせる人を欲しがります。
アルバイトであれば既に自社の業務スタイルを理解しているので、スキルに見込みがあれば、そのまま社員になってもらった方がその後の育成や諸々の手間が省ける意味でも会社側にメリットがあります。
Webデザイナーに限らず、技術職・専門職だとこのようなキャリアステップを踏むことは珍しくありません。
実際、正社員採用を念頭に置いた求人も見かけます。
アルバイトなら正社員登用制度、派遣なら紹介予定派遣の求人が該当するので、そのような求人を狙うのもよいでしょう。
派遣とアルバイトのどちらがよいのか?それぞれの違いは?

未経験から始める場合、「派遣とアルバイトのどちらがよいのか?」と疑問に思うかもしれません。
一般的な違いで言うと、派遣とアルバイトでは以下のような点が異なります。
- 雇用者
- 時給
- 福利厚生
アルバイトは勤務先の直雇用ですが、派遣社員は派遣会社に雇用されることになりますね。
時給はアルバイトよりも派遣の方が高くなる傾向がありますが、派遣は基本的に交通費が出ません。(同一労働同一賃金により変化の可能性あり)
保険の加入や福利厚生も派遣会社の方が整備されていて、アルバイトの待遇は会社によって差があるのが現状です。
特にこだわりがなければ、派遣かアルバイトかはどちらでもかまいません。
雇用形態よりも気にすべき点は求人の内容(業務内容)です。
派遣であれアルバイトであれ、そこでどんな仕事をするのか、自分のスキルアップに繋がりそうか、といった観点から求人を探すようにしましょう。


未経験Webデザイナーの仕事内容
未経験者の場合、実務経験者や正社員と全く同じ業務を任されるわけではなく、おおかたアシスタント業務から始めることになります。
テキストの入力、校正、画像の加工、サイトのチェック、更新といった作業です。その他の雑務なども含まれます。
その後、バナーの作成やコーディングというように、仕事ぶりを見て任されることが少しずつ増えていくイメージです。
現場を見て勉強する期間
「一からデザインして〜」と全てを任されるわけではありませんが、その間も、Web制作のフローを理解したり、先輩の仕事ぶりを見て学ぶといった姿勢でいることが大切です。
未経験者だからと言って手取り足取り教えてもらえると思ってもいけません。
業務の過程で学べることがあるとは言え、それ以前の心構えとして、自分から勉強して知識やスキルを磨いていくスタンスを持ちましょう。
このスタンスは、一人前のWebデザイナーになってからも必要です。
派遣・アルバイトの求人を探す時の注意点

派遣やアルバイトであっても、Webデザインの基本スキルを習得しておくことが前提なので、事前にやっておくべきことは正社員の転職活動と何も変わりません。
ところが、派遣やアルバイト求人の中には、Webデザインの知識・スキルがほとんど活かせないような仕事も中にはあります。
例えば、フォーマットに沿ったテキスト入力やそのチェックを繰り返す単純作業などです。
この場合、あなたがどんなに頑張ったところで、決められた業務以上のことはできません。
求人の業務内容をよく確認しましょう。
たとえその企業がWeb関連の会社であったとしても、単なるオペレーター要員を募集している求人ならば、応募してはいけません。
業務内容に加え、応募資格も確認します。
応募資格に以下のような内容が書かれていたら要注意です。
- Webの知識不問
- PCの基本操作ができる方
上記は誰でもできる仕事を意味しているので、オペレーター募集の可能性が非常に高いです。(Webデザイナーになるのにそんなにうまい話はない)
実務経験歴を除いて、一般的なWebデザイナーの応募資格とさほど変わらない求人を探しましょう。
例えば、以下のような内容です。
- Photoshop・Illustratorの操作
- HTML・CSSのコーディング
- JavaScript (jQuery) の基本知識
- Webサイトの制作経験(実務でなくても)
また、応募する際はポートフォリオが必須です。
ポートフォリオの提出が必要ない求人もやはり要注意です。
派遣なら派遣会社にポートフォリオを提出しておきます。
オペレーター要員ではなく、少しでも戦力を期待する人材が欲しいなら、スキルがわからない(ポートフォリオがない)人を採用するとは考えにくいからです。

心配であれば、面接時などにも業務内容や作業範囲について確認しておくとよいでしょう。
次のステップをイメージしながら働く
派遣やアルバイトで働いている期間は、与えられた仕事以外にも勉強してスキルを磨き、その後の転職活動に備えていきましょう。
あるいは、正社員登用をしてくれるところで働いているのであれば、それを目標に行動していきましょう。
できれば、実際の案件で制作を経験しておけるとよいでしょう。
クラウドソーシングを利用すれば、たくさん案件を見つけられます。


実践が一番スキルアップに繋がるので、派遣・アルバイトの期間中にも、自主的にサイトを作っていきましょう。
制作した作品はポートフォリオに追加できるので、転職活動にも役立ちます。
アルバイトや派遣での下積みを何年も続ける必要はありません。
早い人だと6ヶ月くらいで次の転職を決める人もいますが、およそ1年程度で次にステップアップするイメージで行動していけるとよいでしょう。
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