「クラウドソーシングって便利そうだけど本当に稼げるの?」
「クラウドソーシングは稼げないって聞くけど実際のところどうなの?」
働き方改革や副業ブームの影響からか、このような話題を耳にすることが最近また増えてきました。
- なぜクラウドソーシングは稼げないと言われるのか?
- 本当に稼げないのか?
- クラウドソーシングで稼ぐ方法やコツは?
今回はクラウドソーシングで「稼ぐ」というテーマで、徹底的に解説をしてみたいと思います。
「クラウドソーシングは稼げない」と言われる理由
まずは「クラウドソーシングは稼げない」と言われる主な理由について確認してみましょう。
競争率が高い
案件の多くは時間や場所に縛られずにできる仕事が多いため、地方の人でも都心の人でも、本業がある人でも専業主婦でも学生でも、いろいろな人が案件に応募します。
これがクラウドソーシングの魅力であり、それゆえ競争率が高くなりがちです。
また、条件の良い案件ほどその仕事を受けたい人が応募するので、競争率が高くなります。
単価が安い
クラウドソーシングが稼げないとされる一番の理由が、案件単価が低いことです。
例えば、自分で営業して直接仕事を獲得できるなら、同じ内容の案件でもより高い金額を設定することはできます。
クラウドソーシングで仕事を依頼すると、複数のワーカーから提案が来るため、相見積の状態となります。
結果として、単価が下がる傾向があります。
案件や発注者が玉石混交
クラウドソーシングで見つかる仕事には、残念ながら質の低い案件や発注者も存在します。
例えば、提示される予算に見合わない内容の案件も見られます。
これは、発注者側の知識が乏しいことや、その手の発注経験が浅いことが原因です。
また、仕事が進む中で大幅な内容の追加や変更を言ってくるクライアントも中にはいます。
補足ですが、詐欺行為をする人、仕事の依頼と見せかけて何かの勧誘をする人、平気で規約違反をする人など、悪質な輩も紛れています。
サービス運営側も安全・健全なサービスにするべく、改善や規制強化に励んでいいますが、完全に防ぐことは難しいのが実情です。
手数料がかかる
クラウドソーシングは、登録や仕事の応募などは無料でできますが、実際に仕事した時に手数料が発生します。
各クラウドソーシングサービスによって料率は違いますが、「仕事をする度に手数料が引かれるので思ったほど収入にならない」と感じる人もいるでしょう。
クラウドソーシングは本当に稼げないのか?
クラウドソーシングで稼げるかどうかは、どんなジャンルの仕事をするのか、どんなスキルを持っているのか、どれくらい稼ぎたいのかなど、人それぞれの状況によって変わります。
「クラウドソーシングは稼げない」と言っている意見を聞いてみると、そもそも「クラウドソーシングの収入だけで生活できるか」「最低20〜30万程度を安定的に稼げるか」という前提の話だったりします。
確かに、その前提であれば、誰でも簡単に稼げるとは言えませんが、きちんとコミットすれば月に20〜30万稼ぐことはできます。
ただ、月収50万以上とか100万稼ぎたいとなると、クラウドソーシングだけでは難しくなってきます。
大きく稼ぎたいのであれば、クラウドソーシングよりも自分で取引先を開拓する方が効率的でしょう。
単価の高い案件を狙う
クラウドソーシングに話を戻すと、誰でもできる簡単な作業や全く頭を使わない単純作業をこなすだけでは、数をこなしても月に2〜3万くらいが限度でしょう。
単価が数十円〜数百円程度だからです。
月に10万〜を目指すのであれば、ある程度の単価が見込める仕事を受注することが不可欠で、それには何かしらのスキル持っていることが大切です。
ただし、月に3〜5万程度の収入を目指す人であっても、単価が高い仕事をこなす方が効率的に稼げることに変わりないので、やはり何かしらのスキルを持っておくのが得策です。
現状でこれといったスキルがない人も、自分の興味のあるジャンルのスキルを身につけていって、徐々に高単価な案件の受注を目指していくとよいでしょう。
仕事内容 | 単価の目安 |
---|---|
イラスト | 5,000円〜 |
ロゴ・キャラクターのデザイン | 20,000円〜 |
チラシ・パンフレット・名刺のデザイン | 10,000円〜 |
YouTube動画編集 | 3,000円〜 |
ナレーション | 5,000円〜 |
専門特化した分野のライティング | 1文字 1円〜 |
翻訳 | 5,000円〜 |
ホームページ制作(デザイン+コーディング) | 100,000円〜 |
アプリ開発 | 200,000円〜 |
クラウドソーシングを使う理由
「クラウドソーシングは稼げるのか?」という話になると、不思議と見落とされがちなことがあります。
それは「なぜクラウドソーシングを選ぶのか?」という動機です。
おそらく、ほとんどの人にとって、在宅で好きな時間にお金を稼ぐことができるからクラウドソーシングに魅力を感じるのではないでしょうか?
クラウドソーシングの最大のメリットは、まさしく「場所や時間にとらわれずに自分のスキルをお金に変えられる」ことです。
あるいは、「自分で顧客を開拓する方法がわからない」とか「副業だから自分で営業する時間がない」という理由からクラウドソーシングを利用する人もいるでしょう。
例えば、クラウドソーシングでなく、自分のホームページやブログを作って、そこから在宅仕事を受注しようと思っても、安定して仕事が入る状況を作るのは一朝一夕ではできないし、必ず実現する保証もありません。
そして、その間は当然ながら収入も発生しません。
対して、クラウドソーシング上には仕事の依頼が常に更新されていてます。
クラウドソーシング内でも競争原理は働くので、一般的な相場より単価が低かったり、提案して受注できないこともあります。仕事をすれば手数料もかかります。
それでも、自分が探すことなく仕事を紹介してくれていると考えれば、クラウドソーシングを使う理由になります。
クラウドソーシングのおすすめの使い方
クラウドソーシングで稼ぐか、それとも別の方法で稼ぐのか、どれが正しいということはないので、それぞれのメリット・デメリットを考えて、自分に合った方法を選択することが大切です。
では、どんな人がクラウドソーシングを使うべきなのでしょうか?
私の考えではありますが、クラウドソーシングのおすすめの使い方を紹介します。
副業
クラウドソーシングは副業利用するのに最適です。
ある程度単価の見込める仕事ができるスキルさえあれば、副業でやっても月に5〜10万くらいは十分稼げる金額です。
もし「何かスキルを身につけたいけど何がよいだろう?」と考えているのであれば、Webデザインやプログラミングなどはおすすめです。
→ 副業Webデザイナーのやり方・始め方【未経験者もできる】
また、本業の収入があるので、案件単価にそこまでシビアにならなくてもやっていけます。
無論、単価が高いに越したことはありませんが、クラウドソーシング上で実績を積んでいくことで単価の高い案件も受注しやすくなります。
初心者・未経験者
なにか新しいことにチャレンジする時、最初は誰もが未経験だし初心者です。
そんな時こそクラウドソーシングを活用するのがおすすめです。
クラウドソーシングは案件が豊富にあるので、経験や実績を積むのにもってこいです。
ポイントとしては、とにかく仕事に応募しまくることです。
初心者なら10件応募して1件受注できれば上出来ですので、一喜一憂せずにどんどん提案しましょう。
実際の飛び込み営業なら心も折れますが、クラウドソーシングならテキストで連絡をとるだけなので、割り切ればどんどん行動できるはずです。
クラウドソーシングで仕事を受注するコツは後述しますので、参考にしてみてください。
仕事を増やしたい時
フリーランスなど自分でビジネスをしている人なら、月あたりの仕事量(売上)の変動は誰しも経験したことがあるのではないでしょうか?
例えば、「今月はもう1件案件こなせるんだけど依頼がなさそう」なんてことはフリーランスあるあるですよね。
それから、起業したての時期などもなかなか仕事がない状態が続きます。
そんな時こそクラウドソーシングがとても重宝します。
クラウドソーシングならいつでも案件が見つかり、言わばセーフティネットのように機能してくれるので、困った時こそ存在のありがたみを感じられます。
もしもの時に備える意味でも、フリーランスなら仕事の受注手段の1つとしてクラウドソーシングをカバーしておくのがおすすめです。
クラウドソーシングで稼ぐコツ
クラウドソーシングで稼いでいくには、まずクラウドソーシングの作法を知ることが不可欠です。
「クラウドソーシングは稼げない」と諦めてしまう人は、クラウドソーシングで稼ぐコツを理解しないまま漠然と利用しているケースが多いです。
その結果、仕事が受注できなかったり、単価の安い案件しか通らないといった状況に陥ってしまいます。
そうならないために、これから解説するポイントを必ず実践するようにしましょう。
プロフィールを設定する
スキル・経歴・ポートフォリオ等はそれぞれ入力欄が設けられていることが多いので、そのフォーマットに沿って入力していけばOKです。
それ以外の設定について解説します。
なお、各情報は随時更新して最新の状態にしておくようにしましょう。
プロフィール画像
プロフィール画像は必ず設定するようにしましょう。
顔写真が最も信頼度が高く、受注にプラスに働くのでおすすめですが、絶対ではありません。
顔写真を掲載しない場合でも、何かしら画像は設定しておきましょう。
顔が映らない自分の写真やイラスト(似顔絵)など人を連想させる画像がよいでしょう。
自己PR (自己紹介)
フリーテキストで書ける自己PR(自己紹介)欄には、他の項目で説明しきれない情報等を記載します。
実績のある他のユーザーがどうやって書いているのかを見るのが最も参考になります。
具体的には、以下のような情報を整理して書きます。
- スキル
- 保有資格類
- 経歴
- 経験・実績
- 得意分野
- 趣味・特技
- 連絡方法
- 意気込みや取り組み姿勢
自己PR欄のテキストはユーザーを探す機能の検索対象なので、検索を意識したキーワードを含めるようにしましょう。
例えば、Webデザイナーやフロントエンドエンジニアの方で、Bootstrapを利用した制作の案件を受注したいなら Bootstrap の単語を書いておく、という具合です。
ユーザー検索でヒットさせたいからと言って、何でもかんでもキーワードを羅列させるのは逆効果なので、あくまで事実に基づいた記載をします。
本人確認・秘密保持契約 (NDA) 等の各種認証
本人確認や秘密保持契約等の各種認証は任意で行いますが、原則必須と考えておきましょう。
各種認証を行うと、認証済みのマークが表示され、信頼度がアップします。
逆に、認証マークが無いユーザーは怪しいとすら思われてしまいます。
自分なりの提案文の型を作る
クラウドソーシングで仕事を獲るために必要なのが提案(応募)作業です。
提案内容によって案件受注率は変わってくるので、ここで手を抜くとなかなか仕事に繋がりません。
かと言って、提案する度に一から文面を書くのも非効率です。
そこで、案件に応じて編集して使えるよう、自分なりの提案文の型を考えておきましょう。
提案文を作る時に押さえておくと良いポイントは以下です。
- 内容や目的の整理・確認(依頼内容が曖昧な時ほど有効、質問を兼ねてもよい)
- 仕事を受けたい理由・受けられる理由(または案件と関連性のある実績や経験を説明)
- 具体的な方法(「私ならこうする」というようなアイデアがある場合)
- 仕事への意欲や取り組み体制(例:連絡が取れる時間帯を記載しておくなど)
以上のような内容を踏まえ、長過ぎず、端的でわかりやすい文章に仕上げましょう。
提案文で大切なのは相手の立場になって考えることです。
「自分が発注者だったら頼んでみたいと思えるか?」を意識しながら作ってみてください。
提案文に唯一絶対の正解はありません。
提案を繰り返していく中で、自分なりの勝ちパターンを探っていきましょう。
クラウドソーシング上の評価実績を積む
クラウドソーシングは完了した仕事に対して、発注者・受注者が双方を評価するシステムがあります。
評価は言わばクラウドソーシング上の実績です。
クラウドソーシングの性質上、顔が見えない相手と取引するので、評価を見て信頼に値する相手かどうか判断します。
評価が良ければ、クライアント側から直接依頼(スカウト)をもらえることもあります。
つまり、評価があるほど、仕事が受注しやすくなります。(悪い評価が多いのはダメですが)
当然、最初は評価実績がないので、まずは簡単な案件や単価が安い案件でも、評価実績を蓄積するためと考えて経験していきましょう。
ちなみに、評価ができるのはプロジェクトとコンペの案件です。
タスク型の案件に評価はありません。
仕事に真摯に取り組む
クラウドソーシングに限った話ではありませんが、仕事に真摯に取り組む姿勢はやはり重要です。
仕事ぶりを買ってもらえれば、次の仕事がある時に募集をかけずに直接依頼(スカウト)してくれることも珍しくありません。
もし継続的に発生する種類の案件だった場合、その後コンスタントに仕事を振ってもらえれば収入もそれだけ安定します。
特に、コミュニケーションは相手との信頼関係を築く上で非常に重要です。
と言っても、何か特別なことをするのではなく、いわゆる「報告・連絡・相談」をきちんと行えばOKです。
オンライン上でのやり取りになるとそれがままならない人も一定数いるので、きちんと連絡がとれて互いの意思の疎通ができる、それだけでも評価されやすくなります。
発注者を見極める
発注者が受注者を選ぶように、受注者もまたクライアントを選ぶことが大切です。
気になる仕事を見つけたら、すぐに応募せずに、まずは発注者のプロフィールを確認しましょう。
- 本人確認等の各種認証の有無
- 評価・コメント
- 実際の発注率(過去の募集情報とそれが成約したのか)
上記のような情報から判断します。
もし評価があまり良くなかったり、トラブルを起こした形跡が多いなど、不安を感じるようであれば、応募は見送ったほうがよさそうです。
各種認証も済んでいる相手の方が安心です。
また、話がうますぎる内容の案件や、募集件数に対して仕事が成約していない案件ばかりのクライアントも要注意です。
仕事を依頼するふりをして勧誘や個人情報の搾取が目的だったり、契約してから依頼内容を大幅に追加してくるような輩もいます。
万一そのような契約をしてしまった時は契約解除申請をするか、明らかな違反行為等は運営会社に通報するなどの措置をとりましょう。
まとめ
「クラウドソーシングを使って稼ぐ」というテーマで解説してきました。
ポイントをおさらいすると次のようになります。
- クラウドソーシングで稼ぐには単価が高めの案件を狙えるスキルを身につけること
- クラウドソーシングは副業や初心者の実績作りに特におすすめ
- クラウドソーシングだけで生活するくらい稼ぐこともできるが、大きく稼ぎたいのであれば他の方法、または併用を考える
- クラウドソーシングはフリーランスの仕事のセーフティネットとしても機能する
- 稼ぐための第一歩はクラウドソーシングの正しい使い方を理解すること
クラウドソーシング市場は年々伸びていて、それだけ多くの人が関心を持ち、需要がある証拠です。
多様化してきている現代の働き方の1つの手段として、クラウドソーシングを使った稼ぎ方も知っておくとよいでしょう。
コメントをどうぞ