あなたのホームページやブログの色は何色ですか?
なぜその色を使っているのですか?
好きな色と言う理由だけで色を選んでいませんか?
あなたがデザイナーでなくても、デザインを依頼する場合でも、コレだけは知っておきたい色の基本知識と選び方をご紹介します。
色への理解を深めて一歩上をいくデザインを目指しましょう。
あなたがよく見るホームページは?
いきなりですが、あなたがよく見るホームページを思い浮かべてください。そして、それがどんなホームページなのかを他人に説明することを考えてみてください。
例えば、楽天のショッピングサイトを思い浮かべたとしたら、「赤を使っているWebサイトで〜」のように色を思い浮かべるのではないでしょうか? もちろん、他にも思い浮かべることはありますが、デザインにおいて、色は記憶に残りやすい要素ですよね。
病院のホームページが黒だったらどうか
ところで、病院のホームページの背景が真っ黒だったらどうでしょうか? まず『あれ、これ〇〇病院のホームページかな? 間違えてアクセスしちゃったかな?』なんて思うかもしれませんね。
でも、なぜ病院のホームページが黒かったら勘違いしてしまうのでしょう?
それは、「病院=白」というのが一般的なイメージとして根付いているからです。病院に行ったら白衣のお医者さんがいますし、看護士さんの制服も白いですね。病院を舞台にした作品で『白い巨塔』なんてのもありますね。
私たちにとって病院は白のイメージがあるので、正反対の黒を使うことで、ユーザーが戸惑ってしまうことが起きてしまうのです。
色をどうやって選んだらよいのか?
色が人に与える印象というのはとても大きいです。Webなどのデザインをする時にも、使う色をやみくもに選択すると、時としてビジネスにそぐわないイメージを与えてしまうことがあります。
やってしまいがちなのは、自分の好みで色を選んでしまうというケース。どうせなら好きな色を使いたい気持ちはわかります。結果的にマッチしていれば問題ないのですが、どうにもチグハグなイメージを受ける色使いをしているWebサイトも見かけます。
そんなことにならないために、各色が持つ意味や与えるイメージを知っておきましょう。色を選ぶ時の参考になりますよ。
色が持つ意味とイメージ10色を解説
知性と冷静さを感じさせる信頼の青
海や空などの自然を連想させる色であり、気持ちや感情を落ち着かせてくれ、知性、理性、信頼感などを感じさせる色です。
古今東西、老若男女に愛される青は、企業などのロゴやWebサイトでもよく使われている鉄板の色ですね。
青のイメージ
- 知的
- 信頼
- 誠実
- 冷静
- 清潔
- 爽やか
- 悲しさ
- 寂しさ
- 冷たい
自然の持つ癒しと生命の緑
そもそも緑という言葉自体が色を表すとともに、木や草などの自然を指す言葉でもありますよね。このことからも自然を連想させる色が緑と言えます。
私は小さい頃に親から「ゲームをした後は遠くの緑を見るようにしなさい」と言われていたのを覚えています。(守りませんでしたが。。。)これは、緑が目の疲れを和らげる色だからだったのですね。
自然の緑を見ることで、リラックスした気持ちになることは、あなたも経験があることでしょう。自然界に多く存在する緑色は、気分を落ち着かせたくれたり癒しの効果がある色です。
緑のイメージ
- 安心
- 癒し
- 平和
- 生命
- 新鮮
- 若い
- 未熟
豊かさと希望に満ちたまばゆい黄
黄色は太陽などの光を表す色ですね。光は人間にとって必要なだけでなく、農作物が育つためにも必要なことから、黄色は実りや豊かさを表す色でもあります。
「希望の光」なんて言われるように、希望、幸福、ポジティブな気持ちにさせてくれる色です。
古来から高価なものして重宝されている「金」をイメージさせる色(黄金)で、繁栄や権力の象徴の色でもあります。
黄色は非常に明るく目立つ色であることから、注意を促すための色としてもよく使われます。工事現場や交通標識でも注意を促す類のものは黄色が使われていますね。サッカーのイエローカードも、警告をするためのカードでしたね。
黄のイメージ
- 希望
- 明るさ
- 幸福感
- 豊かさ
- 賑やかさ
- 警告
- 注意
- 騒がしい
生命力みなぎる情熱の赤
赤は、エネルギーやパワーを感じさせる色です。赤色が連想させるものとして、太陽、火、血液などがありますね。これらは人間が「生きる」ことと関係のあるもので、生命の強さを表すのが赤色です。
赤は情熱や積極性など、勢いを感じさせるです。例えば、サッカーチームのユニフォームが赤色をしていると、攻撃的なサッカーをするチームという印象も受けますね。
神社などにある鳥居も赤いですね。赤には、魔除けといった恐ろしいものへの抵抗というような意味合いもあります。
赤のイメージ
- 情熱
- 強さ
- 派手
- 積極的
- 攻撃的
- 怒り
- 危険
元気で明るく親しみやすい橙(オレンジ)
明るくて健康的、元気なイメージのある橙は、どこか庶民的で親しみやすい色です。
橙色は赤と黄色の混色であり、温かさや温もりを感じる色です。赤と同様、太陽を連想させ、太陽が昇る朝日や太陽が沈む夕日など、温度を感じられる橙色は、照明などに使うことでくつろぎを感じられます。
橙(オレンジ)のイメージ
- 温かい
- 明るい
- 親しみ
- 健康的
- 元気
- 活発
- 幼稚
- 安っぽい
女性的で柔らかく幸せを感じるピンク
ピンク色は、女性的な色として親しまれていて、化粧品や美容関連の商品にも多く使われていますね。また、赤ちゃんや子ども用の商品などにも、淡いピンク色がよく使われています。
桜を好む日本人にとって桜色のピンクは馴染みのある色で、和菓子にも桜をイメージしたピンクが使われます。美しいと同時に儚さやか弱さを感じさせる色とも言えるでしょう。
漫画や映像作品でコミカルな演出をする時に、幸せを感じたり、思わずほころんでしますような場面で、頬がピンクになったり、背景がピンクになってお花が咲く、なんて演出がありますね。ピンクは幸福感を感じられる色です。
ピンクのイメージ
- 優しさ
- 可愛らしさ
- 柔らかさ
- 幸福感
- 若さ
- か弱さ
- わがまま
高貴で神秘的、二面性のある紫
紫は古くから希少価値の高い色でした。それは、染料として紫を作るのに、材料が取りづらく手間がかかることなどが由来しています。日本では着物、西洋であれば教会の服装など、 一部の位の高い人だけが身につけられる衣装の色が紫でした。そこから、高貴なイメージがあるのが紫です。
体調が悪い時などに「顔が蒼ざめる」という言い方をしますが、例えば唇が紫色になったりと、実際には青というよりも紫がかった色になります。身体にあざができた時なども紫色になりますね。これらの紫は、治っている証拠とも言える反面、生命の危険を感じる色でもあります。
良い意味にも悪い意味にも、どちらともとれる二面性のある色であることから、紫は謎めいていて、神秘的な色とされています。
例えば、占いと聞くと、紫や黒っぽい色のイメージを思い浮かべませんか? これは、占いが未知のものや捉えにくいものに対する示唆を行う業であることから、ハッキリしない色である紫(赤と青が混ざった色)のイメージとマッチしていると言えます。
紫のイメージ
- 高貴
- 神秘的
- 古典的
- 大人っぽい
- 高級感
- 不吉
- 不安
- 死
清廉潔白で濁りのない白
白は、何にも染まっていないクリーンで清潔なイメージですね。医師の白衣は、医療現場に不可欠な清潔さの象徴でもありますね。
「白昼」と言うように、白は陽の光を表す色でもあります。太陽が、多くの国や宗教で神聖なものとされているように、光が当たっているかのような白は、神聖な色ともされています。巫女の衣装や白いローブなど、神に仕える者の衣装は白が多いですね。
また、白は他の色を際立たせる色でもあります。「白日のもとに晒す」という言葉がありますが、何にも染まっておらず、全てを明らかにしてくれる色です。
白のイメージ
- 清潔
- 純粋
- 無垢
- 潔白
- 神聖
- 新しい
- 真実
全てをのみこむ絶対的な力を持つ孤高の黒
黒は、白の正反対にある色で、白が持つイメージとは真逆のイメージを持つ色です。
警察は、犯人を黒と言いますし、無罪なら白という言い方をしますね。あるいは、スポーツでも勝てば白星、負ければ黒星という言い方をします。
暗い闇の中では何も見えなくなって不安を感じるように、黒は恐怖を感じる色です。一方で、何にも屈せず全てに打ち勝つ黒は、絶対的な強さを感じさせる色でもあります。
柔道における黒帯は、最高クラスの強さを誇る証ですね。
デザインの世界では、黒は洗練されていてスタイリッシュな色として扱われています。高級なもの、ブランドものなど、黒をベースにしたものも多く、自信やステータスを感じる色です。
黒のイメージ
- 強さ
- 自信
- 洗練さ
- 高級感
- 恐怖
- 威圧的
- 孤立
控えめ故に調和しやすい灰色(グレー)
白と黒の中間の色が灰色です。「グレーゾーン」という言葉があるように、どっちつかずで曖昧な色が灰色です。
しかし、この曖昧で主張しすぎないグレーは、他の色との調和が取りやすく、デザインにおいてはとても扱いやすい色です。
アスファルトの道路や高層ビルなどは灰色が一般的なように、都会的なイメージを感じられる色でもあります。
灰色のイメージ
- 控えめ
- 上品
- 渋い
- 都会的
- 曖昧
- 不正
- ごまかし
「なぜその色なのか?」を考えるとデザインに説得力がでる
各色について紹介してきましたが、色はデザインの中でも重要な要素なので「どんな印象を与えたいか?」ということを考えた上で色を選ぶことが重要です。色の持つ意味やイメージを知っておけば、理由をもって色を選ぶことができるようになりますね。
「どんな色を使ってどんな印象を与えたいのか?」
あなたがデザイナーでなくても、デザインを依頼をする時にも、きっと役立つ知識なのでぜひ覚えておきましょう。
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