「誰でもWebデザイナーになれますか?」
「センスがないとWebデザイナーにはなれませんか?」
このような質問はよく聞かれます。
実際のところはどうなのでしょうか?
今回は、Webデザイナーになりたい人からよく聞かれる質問とその回答についてまとめてみました。
加えて、Webデザイナーに向いている人・向いていない人はどんなタイプなのか、その適性についても考察していきます。
目次
センスがないとWebデザイナーにはなれないのか?
Webデザインはアートや芸術とは違います。
商業デザインであり、創造的・独創的なデザインが求められることはほとんどありません。
必要なのは、コンテンツを伝わりやすく整理したり、安心感・信頼感あるいは良い印象を与える、といったクライアントの魅力を惹き出すためのデザインです。
もちろん、センスがあるのは素晴らしいことです。
だからと言って、クライアントの意向を汲み取れなかったり、自分の好きなようにデザインをしていては、Webデザイナーは務まりません。
さらに言えば、Webデザイナーはデザインするだけでもダメで、Web技術への理解なども必要とします。
Webデザイナーとしてのセンスは、勉強や経験を積むことで養われていきます。
スタート段階でセンスがあるかどうかよりも、Webデザインが好きかどうか、やりがいを感じられるかどうか、といったことの方が重要だと考えます。
それはつまり、職業デザイナーとしての伸びしろがあることを意味するからです。
絵心は必要か? 絵が下手だとWebデザイナーになれないのか?
絵が下手でもWebデザイナーになれます。
デザイン = 絵を描く、ではないからです。
実際、Webデザイナーだから絵が描ける、ということもありません。
むしろ、絵が描ける人の方が割合として少ないです。
もちろん、絵が描ける・絵心があるのは1つの立派なスキルですから、Webデザイナーとしての武器になります。
もし絵が得意ならその強みを活かせばよいでしょう。
絵心がないなら、他の部分で強みを見つければいいだけです。
実際に経験していくと感じますが、Webサイト一つとっても、そこには様々な分野のスキルが総合的に絡み合っています。
その中から自分の専門分野を見つけていけばよいのであって、「絵が描ける、絵が上手」というのは、あくまで一つの要素にすぎません。
学歴は必要か?
Webデザインは実務スキルで判断される業界なので、学歴は不問です。
つまり、あくまで実際の制作物がどうなのか、それが判断のポイントです。
もし大学や専門学校でデザインを学んでいたのであれば、それはWebデザインをする上で役に立つでしょう。
パソコンが苦手な初心者でもWebデザイナーになれるのか?
答えはイエスでもありノーでもあります。
「パソコンはネットやメールで使ってるくらいで全然詳しくない」ということであれば、特に問題はありません。
ただし、「そもそもパソコンを使うことが好きじゃない」のであれば、Webデザイナーには向いていないかもしれません。
要するに、パソコンに対して苦手意識を強く持っていたり、ネガティブな感情がある場合、それはWebデザイン初心者という以前の問題なので、あまりおすすめはできません。
現状で、「パソコンは基本操作くらいで詳しくはない」「Webデザインについて全く知らない」ということなら、それは勉強していけばよいだけです。
得意・不得意に限らず、「インターネットが好き」「パソコンに触れることが好き」なら、挑戦する価値は十分にあります。
未経験からでもWebデザイナーになれるのか?
未経験からWebデザイナーになった人はたくさんいます。
資格やライセンスも必要としません。
「どんなことができてどんなものを作れるのか」というスキルが物を言う世界です。
Web制作会社への転職については、現実問題として、実務経験者の方が有利なのは事実です。
理由は単純で、実務経験者の方がスキルを評価しやすいからです。
しかしそれは、Webデザイナーに限った話ではなく、どんな仕事でも同じですよね。
Webデザイナーも人手不足な業界ですし、もし本気でWebデザイナーになりたいなら、未経験からでもチャレンジする価値はあります。
また、副業・フリーランスなど働き方の選択肢が多いのもWebデザイナーの魅力の1つです。
色々な可能性や選択肢も考慮しながら、強い志をもってWebデザイナーを目指してほしい、と個人的には思います。
Webデザインの知識やスキルは、ネット社会の現代において、あらゆるビジネスに関わってくる非常に応用範囲の広いスキルです。
Webデザインは簡単なのか?難しいのか?
イエスとも言えるしノーとも言えます。
Webデザインが簡単だと言われる大きな理由として、HTML・CSS(マークアップ言語)の学習の容易さがあります。
これらの言語は、基本的にルールがシンプルです。
プログラミングのように、「最初からいきなり難しい」ということはほとんどありません。
初心者でも始めやすいのがWebデザインの勉強です。
ちなみに、もし独学でWebデザインの勉強をしていて難しいと感じているなら、おそらくそれは勉強の仕方や順序が悪い可能性があります。
勉強のやり方を見直すか、スクールに通うなどの方法も検討してみましょう。
一方で、「イメージした通りのデザインに仕上げる」とか「美しく保守しやすいコードを書く」といった実務的な視点で考えれば、それなりの経験は必要です。
また、Webは技術やトレンドの移り変わりが激しいので、その変化に対応するための日々の情報収集や勉強は不可欠です。
Webの変化に対応しながら日々スキルアップしていく姿勢がWebデザイナーには求められます。
Webデザイナーはコーディングできないとダメなのか?
基本レベルのコーディングスキルは身につけておくべきです。
一般的な現場の見解として、コーディングの知識がないデザイナーとは仕事がしにくいという認識があります。
コーディングがわからないデザイナーの場合、コーディングで再現しづらい(複雑化する)デザインを上げてくる可能性があるからです。
もしそのデザイン案でそのままクライアントからOKが出たならば、コーダーにその分の苦労をかける…となってしまいますね。
コーディングが苦手でも秀でたデザイン力があるなら、それで成り立つかもしれませんが、スキルアップやキャリアパスを考えてみても「コーディングができない」というのは望ましくありません。
フリーランスとして独立する時にも、コーディングを含めた一通りのスキルがないと厳しいかもしれません。
Webデザイナーに向いている人・向いていない人
ここまで解説してきた内容から、Webデザイナーには誰でもなれることがおわかりいただけたかと思います。
センスもパソコンスキルもライセンスも必要なく、勉強して身につけていけばWebデザイナーとして充分に活躍していけるでしょう。
そうは言っても、向き・不向きはありますので、Webデザイナーとしての適性について解説したいと思います。
適性と言っても、シビアな条件等があるわけではないです。
私の考えではありますが、参考にしてみてください。
Webが好きな人
Webデザイナーは継続的に勉強をしてスキルアップしたり、Webの動向についての日々の情報収集が不可欠です。
「好きこそ物の上手なれ」とは言いますが、Webへの好奇心を持って楽しんで勉強できる人はWebデザイナーに向いています。
Webサイトのデザインを見るのが好き、Webのトレンドや新しい技術に興味がある、そんな方は十分Webデザイナーとしての資質を備えています。
逆に、「一度やり方を学んだら後は同じ業務をこなすだけにしたい」「スキルアップのための勉強なんてしたくない」、そんな方はWebデザイナーに向いていないでしょう。
1から創ることが好きな人
Webデザインは、形のないところから形を作っていく仕事です。
時には、悩んだり考え込んだり、試行錯誤しながらサイトを作り上げていきます。
制作物の在り方に、たった一つの答えなど存在しないからです。
その分、完成した時にはやりがいや喜びを感じられる仕事でもあります。
1から何かを作り上げるクリエイティブな作業が好きな人、そこに楽しみを感じられる人は、Webデザイナー向きと言えるでしょう。
パソコンに向かって黙々と作業ができる人
Webデザイナーと聞くと、お洒落とか華やかなイメージを持たれるかもしれませんが、実際はパソコンに向かって長時間黙々と仕事をする地味な仕事です。
「パソコンの前で淡々と業務をするのに耐えられない」「一人で黙って仕事するとストレスを感じやすい」と言った人はWebデザイナーには向いていないかもしれません。
逆に、「自分の世界に入ってひたすら作業をするのが楽しい」なんて人はWebデザイナーに向いているでしょう。
ただし、ずっとパソコンに向かっているのは健康にはよくないので、気分転換も兼ねて適度な運動は心がけましょう。
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