いざアイデアをひねり出そうと思っても
『どうやってアイデアを膨らませていったら良いのだろうか?』
と感じてしまいますか?
そんな時は、頭の良い人たちが生み出したアイデア発想のフレームワークを使ってアイデアを出していきましょう。
アイデア発想のフレームワークは実にたくさんあって、難易度も様々です。
今回は、取り組みやすい13のアイデア発想法をご紹介します。
コレだと思うものがあったら、気軽にチャレンジしてみましょう。
目次
ブレインストーミング(ブレスト)
アイデアの発想法で筆頭に挙がる有名な方法ですね。ブレストとも言われています。
ブレインストーミングはグループで行うのが基本ですが、皆でアイデアを出し合うことで、1人では思いつかないようなアイデアが生まれるのがグループワークの良いところです。
ブレインストーミングは、次の4つのルールに従って行います。
- アイデアは批判しない
- 自由奔放なアイデアも歓迎する
- 質より量を重視する
- 他人のアイデアに乗っかってアイデアを出して良い
ブレインライティング
ブレインストーミングのライティング版と言えるのが、ブレインライティングです。
ブレインストーミングでは、発言するということで頭にブレーキかかってしまったり、発言する人が偏ってしまったり、他人の発言の批評(やってはいけないが)をしてしまうことが起こりかねません。
そんな時は、黙ってシートに書いていくブレインライティングというやり方もあります。
- 6人のグループで行います。人数は違くてもよい(以下6人での手順)
- 6 × 3 の記入欄を記したシートを6枚用意する(1人1枚)
- アイデア発想のテーマを決める
- 5分間でシートにアイデアを3つ書く
- 書いたシートは隣の人に渡し、別の人のシートを受け取りアイデアを3つ書く
- シートが一巡するまで繰り返す
- 書かれたアイデアの中から各自数個のアイデアに絞り、それらのアイデアを皆で協議する
希望点列挙法
テーマに対し、理想のことや状況をあげていき、その理想を実現するためにアイデア出しをしていくやり方です。
2回に分けてブレストを行います。
- 希望をたくさんあげていく
- 出てきた希望から選んで、それを実現する方法をあげていく
欠点列挙法
テーマに対し、欠点をあげていき、その欠点を改善・克服するためのブレインストーミングです。
2回に分けてブレストを行います。
- 欠点をあげていく
- 出てきた欠点から重要なものに絞って、改善する方法をあげていく
オズボーンのチェックリスト
ブレインストーミングなどの自由に発想する方法で行き詰まりを感じるような時は、オズボーンのチェックリストを使って発想してみましょう。
テーマやキーワードに対して質問を投げ、その答えを考えることでアイデアに繋げていきます。
チェックリスト(質問)は大きく分けて、次の9つになります。
- 転用できないか?
- 応用できないか?
- 変更できないか?
- 拡大できないか?
- 縮小できないか?
- 代用できないか?
- 置換できないか?
- 逆転できないか?
- 結合できないか?
6つの帽子思考法
白・赤・黒・黄・緑・青の6つの色の帽子には、それぞれに違った思考の方向性が与えられていて、帽子を被っている間はその色に決められた視点で考えるという発想法です。
6つの視点で考えることで、多角的にテーマを捉えることができるようになり、アイデアを生みやすくします。
帽子は皆が同じ色のものを被り、同じベクトルで考えていきます。
そうすることで、視点が違うことから起こる批判や衝突をなくし、参加者の知恵を合わせて建設的に進めていけます。
実際に帽子を被らなくてもかまいませんが、視点をスイッチしやすくるすために、6つの色のものを用意すると良いでしょう。(色のイメージと発想の視点には結びつきがあるため)
- 白い帽子 = 客観的な事実や数値(データ)への視点
- 赤い帽子 = 思ったままの感情的な視点
- 黒い帽子 = 警戒や注意を促すマイナス(ネガティブ)の視点
- 黄色い帽子 = ポジティブでプラスの視点
- 緑の帽子 = 創造的で新しい考え方への視点
- 青い帽子 = 全体のプロセスや手順を構成する視点
連想
誰もが一度は連想ゲームをしたことがあるのではないでしょうか?
『〇〇と言ったら△△』『△△と言ったら□□』『□□と言ったら・・・』というゲームでしたね。
連想をしていく中で、たくさんのキーワードはアイデアに繋がりそうなヒントを発見することができます。
連想には、次の4つの視点があります。
接近
近くにあるもの、属するものなどを連想します。
- テーブル → 椅子
- ブランド物 → セレブ
- 白くま → 氷河
類似
似ているものや共通点のあるものを連想します。
形・色・匂い・音・触感・味といったことから、性質・構造・成分など内在するものなども含みます。
- パスポート → デジカメ(パスポートサイズとかありますね)
- マニキュア → 工事現場(シンナーの匂い)
- 電球 → ホタル
対照
反対のもの、異なるもの、対立するものなどを連想していきます。
- 生産 → 消費
- 角 → 円
- 土 → アスファルト
因果
原因あるいは結果といった因果関係のあるものを連想します。
『〇〇によって△△になる』とか『〇〇によって△△が引き起こされる』というニュアンスですね。
- 雷 → 停電
- 年末 → 渋滞
- 景気 → 女性の眉毛の太さ(景気が良い時は太い眉が流行り、景気が悪い時は細い眉が流行る)
マンダラート
マンダラートは、3 × 3のマトリクスを作り、その中央にテーマとなるキーワードを書きます。
そのテーマから思いつくことを周りの8つのマスに書いていきます。
8つのマスは必ず埋めるようにします。
マトリクスが全て埋まったら、今度はそれぞれのマスに書いたキーワードをテーマとした 3 × 3 のマトリクスを作り、同様に周囲のマスを埋めていきます。これを繰り返していくことで、発想を拡げていきます。
マインドマップ
マインドマップは、テーマを中心に置いて、そこからイメージする言葉をブランチと呼ばれる枝のようなものを伸ばして描いていきます。
細かいルールなどをあまり気にしなくても活用できる自由度の高いフレームワークです。
描いたものは、全体を俯瞰的に見ることができるため、思考の整理もしやすくなります。
ブランチごとに色を使い分けたり、イラストを書くことも推奨されていたりと、楽しみながら書くというスタンスもユニークです。
日常生活での買い物リスト〜ビジネスの企画まで幅広く活用されています。
逆設定法
一般的、常識、先入観といったことをあげて、その逆を強引に設定します。
そして、その逆の設定をどうやったら実現できるのかということを考えるのが、逆設定法です。
Facebookには「いいね!(現リアクション機能)」という機能がありますね。
仮定の話ですが「いいね!」ボタンの搭載が逆設定法だとしたならば、次のようなフローが考えられます。
- 【常識】他人の投稿に意思表示をするにはコメントをするが、文字を打つのが面倒くさい
- 【逆】コメントをしないで意思表示をする。テキストを入力しないで意思表示する。
- 【アイデア】気軽に1クリック(タップ)で「いいね!」して意思表示
リフレーミング
自分ではコンプレックスに感じていることが、他人から見てチャームポイントに見られていることってありますよね?
「短所は長所」と言われますが、リフレーミングはまさに、短所や問題であることをポジティブに転換することで、新たな切り口や逆転の発想を得る方法です。
- 成分の95%を構成する水にこだわったおいしいもやし → 価格が高いもやし(価格が高いことをアピール)
- 見つけにくい場所にあるレストラン → 街の喧騒を忘れさせる落ち着いたレストラン
アンチプロブレム
アイデアのテーマと真逆のテーマを設定してその解決法を考え、その逆をやることで元のテーマの解決策を探る発想方法です。
例えば、「シニア層が欲しいと思うスマートフォン」がアイデアのテーマだとしたら、「シニア層が使いたがらない最悪のスマートフォン」のアイデアでブレストします。
出てきた「ごっつい悪いアイデア」の反対をすれば、本来の課題解決策やアイデアに繋がるのではないか、という考え方です。
KJ法
KJ法は、カード(またはポストイットなど)を使って発想したアイデアをグループ化したり、関連付けをして、アイデアをまとめていく作業に適した発想法です。
- 1アイデア1カードでアイデア(キーワードや短い文)をカードに書き出す
- カードをグルーピングし、それぞれグループ名を付ける(それをさらに大きなグルーピングをでまとめる)
- 関連のあるグループ同士を近くに配置したり、特に関連性の強いグループに線や記号で書いて繋ぐなどをして整理していく
- カードの出発点を決めて関連伝いに辿りながら、その内容を文章化していく
カードを使ってアイデア遊びをする
カードを並べ替えたり順序をつけたりすると、思考が整理されたり、アイデア同士で面白い組み合わせができることがあります。
カードやポストイットを使ったアイデアメモは、肩肘を張らずに気軽にできる方法なので、遊び感覚でやってみるのも良いでしょう。
アイデアに必要なKYとは?
アイデアを発想していく時に必要なのは、KYだと私は考えています。
KYというのは発想法ではありませんが、ご存知『空気が読めない』の略です。(笑)
なぜなら、空気を読もうとする行為は、周囲に対する配慮や発言の制限を意味しているからです。
特に、『他人に伝えなくては・・・』といったことを考えると、無意識的にブレーキがかかってしまうこともあります。
複数人で行うような時は、必ず最初に『どんなアイデアも歓迎し、批判しない』ことを徹底してから取り組むようにしましょう。(人はついつい批評をしたがるもの)
アイデアを発想する時はKYになりましょう!
※フレームワークを実践する前に正しいアイデアの出し方や手順とそのメカニズムも理解しておきましょう。
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