今メールマーケティングは次の時代に移ろうとしています。
HTMLメールによって、より高度なマーケティングツールとして、メールが再注目されてきています。
HTMLメールって何?
メリット・デメリットは?
基本的なことから、HTMLメールを手軽に作成して導入する方法までお伝えしていきますよ。
目次
HTMLメールとは
HTMLメールとは、ホームページでも使われているHTMLという言語形式で書かれたメールのことです。
HTML形式のメールにすることで、文字の大きさを変えたり、画像を挿入することができたりと、デザインを組むことができるようになります。
通常のテキストのみを表示するメールは、テキストメールと言われています。
大手企業などは、HTMLメールを導入しているところも多く、最近では非常によく見かけるようになりましたね。
スマートフォンとの関係
ガラケーは、デコメールなど独自の規格で絵文字などの表示はできたものの、HTMLメールへの対応はされていませんでした。
スマートフォンの普及に伴い、HTMLメールを表示できる環境が増えてきたことで、HTMLメールを採用する企業や会社が増えてきたということですね。
テキストメールとHTMLメールのどっちが好き?
メールマガジンに関する調査では、PCユーザーの44%、スマートフォンユーザーの68%がHTMLメールが読みやすいと回答しています。
参照: 第24回 Webマーケティング調査
年代別にHTMLメールとテキストメールのどちらを好むのか調査した海外のデータによると、60歳未満の年代にはHTMLメールが支持されているという海外のデータもあります。
20代、30代などの世代には、圧倒的にHTMLメールが支持されているようですね。
参照: Science Of Email Marketing 2014 Report
HTMLメールのメリット
表現力が上がり、見栄えが良くなる
HTMLメールは何と言っても、デザインすることができるので、表現力が上がります。
これまでテキストでしか表現できなかったことも、画像を使うなど、より訴求力のあるメールを配信することができます。
HTMLメールは、目で見て楽しむことができるメールなんですね。
Webページやブログに近い感覚で読みやすくなる
デザインができることで、メール本文の構造なども理解しやすくなります。
ビジネスメールとは違い、メルマガは皆が皆、上から下までくまなく文字を追っているわけではありません。
視覚的に把握しやすいHTMLメールであれば、読み手を引き込みやすくなるので、結果的に、精読率が高くなることも期待できます。
あるいは、熟読しなくてもこちらが伝えたいことを伝えやすくできますね。
ブランディングに繋がる
会社のロゴを入れる、Webサイトのデザインと一貫性を持たせるなど、HTMLメールならブランディングをしていくこともできちゃいます。
開封率が測定できる
メールの開封率を測定することもできます。これは、テキストメールでは基本的にできないことでした。
他にも、スクロールの解析、ヒートマッブ解析、クリック率測定など、色々な効果測定を行うことも可能です。
効果測定ができれば、内容等の改善もしやすくなるので、メルマガ発行者と読者の双方にとって良いことですね。
ユーザーに好まれる
ターゲットユーザーにもよりますが、先述したデータなどからもわかるように、HTMLメールはテキストメールよりも好まれる傾向にあります。
HTMLメールを導入することで、読者の満足度が上がる可能性が期待できます。
特に、スマホユーザーや若年層のユーザーなどに、HTMLメールは喜ばれるでしょう。
HTMLメールのデメリットと問題点
HTMLメールがどのように表示されるのかは、メーラー(メールを表示するソフトウェア)の対応状況によって異なります。
つまり、必ずしも、発信側が意図したデザインの通りに、相手方に表示できるとは限らないということです。
メーラーは世の中にたくさん存在するので、全てのメーラーに対して100%全く同じように表示させるのは、現実的に考えて不可能でしょう。
それを踏まえた上で、複雑なデザインやレイアウトはなるべく避け、大きく表示崩れを起こさないように作成するなどの工夫が必要です。
HTMLメールの作成に必要なスキル
HTMLメールは、Webサイトの制作スキルと同じく、HTML + CSS のスキルで制作できます。
ただし、インターネットブラウザとメーラーでは、表現できることにかなりの差があります。
ブラウザの方がはるかに進歩していて、リッチな表現ができます。
ですので、HTMLメールを作成する時はちょっと注意が必要です。
オリジナルのHTMLメールを作成(発注)する時は、以下の点を確認しておきましょう。
テーブルレイアウトで組む
現状、HTMLメールに関しては、テーブルレイアウトという方法で作ることが一般的です。
Webサイトの制作手法としては、10年以上前に使われていた古い手法です。
メーラーでの表現レベルはまだそれくらいなのだと考えておいてよいでしょう。
CSSはインラインで記述する
HTMLメールの場合、通常のWebページのように、外部CSSファイルを読み込むことにメーラーが対応していません。
そのため、インライン形式でCSSを記述する必要があります。
インライン形式とは、HTML内にCSSも記述する方法です。(Webサイトは別ファイルにするのが一般的。)
テンプレートを使って作成する
HTMLメールのテンプレートを作成できるサービスもあるので、それらを利用すれば簡単に作ることができます。
まずはこういったサービスを使って、HTMLメールをテストしてみるのも良いですね。
簡単にHTMLメール配信ができるメールサービス
多くのメール配信スタンドではHTMLメールでの送信にも対応しています。
しかし、単にHTMLメールに対応しているのと、HTMLメールに最適化されているのとは、また別の問題。
例えば、HTMLメール配信に力を入れているメール配信スタンドの場合、
- テンプレートが豊富に用意されている
- 直感的に操作できるエディタ機能が搭載されている
- 効果測定が手軽にできる
などと利用しやすい工夫がされています。
一から自作をしなくても、手軽にHTMLメールを導入することができますね。
MailChimp
月間1万2000通ものメールを無料で配信することができるという太っ腹なサービスです。
ただし、海外製なので、全て英語です。
Campaign Monitor
こちらも簡単にHTMLメールを作成して配信できる有名なサービス。
HTMLメールについては、海外の方が進んでいるのが現状です。
Benchmark Email
こちらのサービスも元は海外ですが、日本でも Benchmark Email Japan がサービスを提供してくれています。
サービスは全て日本語で、サポートも国内で行われているので安心ですね。
VPS–NEO
こちらは日本のメール配信サービスです。
HTMLメールをドラッグ&ドロップで簡単に作れるエディタ機能が搭載されました。
専用サーバー型なのに低価格帯のサービスです。
専用サーバー型のメリットは、メールの到達率が高くなることです。その辺については VPS-NEO のページに書かれているので、気になる方はアクセスしてみてください。
HTMLメールで気をつけるポイント
レスポンシブ・Eメール・デザイン
国内のHTMLメール開封状況調査で65%がモバイル機器での閲覧というデータがありますが、スマートフォンでメールをチェックする人は多いようです。
スマートフォン表示に対応したレスポンシブHTMLメールを送ることを前提としておきましょう。
マルチパート配信
マルチパート配信とは、HTMLメールが表示できない環境の場合には、テキストメールを配信するという機能です。
メール配信スタンドを選ぶ際には、マルチパート配信に対応しているかどうかも、念のためチェックしておきましょう。
検証をする
全てのメーラーの検証は無理ですが、主要なものなどについては実際に検証しておくとよいでしょう。
検証ツールもあるので、利用してみてもよいですね。
メール配信サービスによっては、表示確認用の機能が付いている場合もあるようです。
それから、自分や会社の人が持っているスマホデバイスなど、実機での表示確認もやっておきたいことろですね。
まとめ
おさらいすると、
- スマートフォンの普及で世の中的にはHTMLメールの導入が進んでいる
- 若い世代など、テキストメールよりもHTMLメールの方が好まれる傾向がある
- デザインによる訴求、読みやすさの向上、ブランディングなどのメリットがある
- メールマーケティングの効果測定がしやすい
- 受信側の環境でメールの表示が異なる
- HTMLメール特有の作成ポイントがある
- HTMLメールに強い配信サービスを選べば、簡単に導入できる
私個人としては、テキストメールで送られてくるメルマガについては、以前より確実に読まなくなってきています。
より快適で便利なものが登場すると、それまで当たり前だったものが急に不便に感じて、もう元には戻れなくなることがありますよね?
例えば、
- 携帯電話の登場 → 公衆電話は必要ない
- スマホの登場 → ガラケーじゃ物足りない
なんて感じるように、HTMLメールを見る機会が増えていくほど、テキストメールに不便さを感じてしまう人は一定数いるはずです。
メルマガは隙間時間にスマホで見る人も多いと思いますが、スマホでテキストメールを読むのはしんどいんですよね。。。
いずれにしても、今後もHTMLメールは増えていくのは間違いありません。
あなたのビジネス、メールマーケティングにおいて、HTMLメールの導入を検討してはいかがでしょうか。
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