shopifyでは越境ECにも対応した様々な決済代行サービスを導入することができます。
shopifyペイメント以外の決済代行サービスを導入することで、ユーザーにより便利なネットショップにすることができます。
- shopifyで利用できる決済方法
- shopifyペイメントと併用できるサービス・併用できないサービス
- 日本と海外の決済事情と選び方
- 決済画面の操作方法
shopifyの決済設定について詳しく解説していきます。
shopifyで使える決済方法
shopifyでは、クレジットカード、PayPal、スマートフォン決済、仮想通貨、携帯キャリア決済、コンビニ払いなど様々な決済方法に対応できます。
日本のshopifyで扱える決済サービスは以下の通りです。
- 2Checkout
- Alipay Global
- Amazon Pay
- Asiabill
- BitPay
- By dLocal: Tarjetas locales, Transferencias Bancarias y Pagos en Efectivo
- Cartão de Crédito e Boleto via EBANX
- Cartão de Crédito em até 12x via EBANX
- Checkout.com
- Coinbase Commerce
- CoinPayments.net Cryptocurrency Payments
- CyberSource
- GMO後払い決済(日本国内・GMOイプシロン)
- iPayLinks
- JCB クレジットカード決済 – KOMOJU
- KOMOJU・コンビニ/その他
- NihaoPay
- PayPal Express Checkout
- Paypal決済(日本国内・GMOイプシロン)
- PUT IT ON LAY-BUY
- Sezzle
- Shopify Payments
- クレジットカード決済 – KOMOJU
- クレジットカード決済(日本国内・GMOイプシロン)
- コンビニ決済 – KOMOJU
- コンビニ決済(日本国内・GMOイプシロン)
- スマートフォンキャリア決済(日本国内・GMOイプシロン)
- 携帯電話ご利用料金と一緒にお支払い
- 銀行振込 – KOMOJU
『日本の決済サービス – オンラインクレジットカードの処理日本』より
代替決済サービスと外部決済サービス
shopifyの決済設定画面を見てみると、[代替決済方法]と[外部サービス]という項目があります。
いずれも外部の決済代行サービスを導入するものなのですが、この2つは「shopifyペイメントと併用(連携)できるかどうか」という点が異なります。
shopifyペイメントとは、shopifyが独自に提供している決済サービスで、クレジットカード (VISA/MASTER/AMEX)、Apple Pay、Google Pay、Shop Payの決済に対応しています。
代替決済はshopifyペイメントと併用できますが、外部決済サービスはshopifyペイメントと併用できません。
shopifyペイメントを有効化している状態で外部サービスを設定すると、自動的にshopifyペイメントが無効になります。
代替決済と外部決済では、利用できるサービスが異なるわけですが、もう一つの大きな違いが手数料です。
取引手数料と決済手数料
商品が購入されると取引手数料と決済手数料が発生しますが、shopifyペイメントを有効化していると取引手数料が0円になります。
取引手数料はshopifyに支払う手数料で、決済手数料は決済代行サービスにかかる手数料です。
取引手数料が無料になるのは、shopifyペイメントで決済をした時に限らず、併用している決済方法にも適用されます。
なお、決済手数料は、各決済サービスによって異なります。
取引手数料と決済手数料は次の表のようになります。
shopifyペイメント 導入の有無 |
プラン | 決済方法 | 手数料 |
---|---|---|---|
あり | ベーシック | 日本のクレジットカード | 3.4% + 0円 |
海外/AMEXのクレジットカード | 3.9% + 0円 | ||
代替決済(併用している決済) | 代替決済手数料 + 0円 | ||
スタンダード | 日本のクレジットカード | 3.3% + 0円 | |
海外/AMEXのクレジットカード | 3.85% + 0円 | ||
代替決済(併用している決済) | 代替決済手数料 + 0円 | ||
プレミアム | 日本のクレジットカード | 3.25% + 0円 | |
海外/AMEXのクレジットカード | 3.8% + 0円 | ||
代替決済(併用している決済) | 代替決済手数料 + 0円 | ||
なし | ベーシック | 外部決済 | 外部決済手数料 + 2.0% |
スタンダード | 外部決済 | 外部決済手数料 + 1.0% | |
プレミアム | 外部決済 | 外部決済手数料 + 0.5% |
shopifyペイメントの決済手数料は、一般的な相場より低めのマージン設定なのも嬉しいところです。
決済方法の選び方
オンライン決済におけるユーザーの決済手段は、国によって大きく傾向が異なります。
海外向け (越境EC) の決済
例えば、アメリカやヨーロッパなどはpaypalとクレジットカード決済(デビットやプリペイド含む)が主流です。
中国なら、AliPay、Union pay (銀聯)、Wechat Payの決済手段で大半をカバーできるでしょう。
ターゲット国のオンライン決済事情を確認しておきましょう。
参考:
【欧州】域内各国で使われているオンラインペイメント方法トップ3
中国市場向け決済 – Alipay,銀聯
日本国内向けの決済
世界的に見ると日本の決済事情は特殊で、クレジットカードが最も使われているものの、コンビニ払い、代金引換 (代引き) 、携帯キャリア決済などもよく使われています。
どこまで対応するかはショップそれぞれの方針によるので、運営していく中でバランスをとっていけばよいでしょう。
また、shopifyペイメントで対応していないJCBカードブランドについては対応しておきたいところです。
選択肢の多い日本のオンライン決済事情ですが、shopifyの代替決済サービスでほぼ対応できます。
決済の設定方法

shopifyでの決済関連の設定は[設定]→[決済]から行います。
なお、shopifyペイメントの設定方法については、別記事をご覧ください。
shopifyペイメントを除き、決済サービスを利用するには、各サービスへの利用申請が必要です。
その際、公的な身分証や事業証明書類(登記簿謄本や開業届など)を提出することになるので準備しておきましょう。
PayPal
日本ではそこまで馴染みのないPayPalですが、世界的に見ると、かなり広く使われている安全性の高い決済方式です。
海外向けのECなら必ず設定しておきましょう。
手数料は、国内なら3.6% + 40円、海外で4.1 % + 40 円で、リアルタイムで入金されます。

決済設定画面で[決済サービス]セクションのPayPalで[セクションからpaypalエクスプレスチェックアウトを有効にする]をクリックします。

連携するPayPalアカウントにログインします。

shopifyとの連携許可を求められるので承認します。

参考:クレジットカード決済導入|ビジネス向け-PayPal(ペイパル)
Amazon Pay
Amazonが提供する決済サービスで、日本にも利用者が多くいます。
Amazonに登録されている情報を使って決済するので、ユーザーの情報入力の手間が省け、コンバージョンアップも大いに見込めます。
手数料は、デジタルコンテンツ以外が4%、デジタルコンテンツが4.5%で、アカウント作成日を起算として14日間周期で決済処理されます。

[決済サービス]セクションのAmazon Payから[Amazon Payを有効にする]をクリックします。

Amazon Payの設定画面に移るので、説明に従って操作します。
Amazon Seller Central にログインして、[JavaScriptの種類][リダイレクトURL]欄にshopifyで指定されているURLをコピペします。
Amazon Pay側の設定画面ではサイトURL(を含めた文字列)を入力するので、shopifyで独自ドメインを使いたい場合は、ドメインの設定完了後にAmazon Payの設定をしましょう。

続いて、Amazon Seller Central から[Amazon Client ID][Amazon Seller ID][MWS Auth Token][MWS Secret Access Key]を表示し、shopify設定画面の各入力欄にコピペします。
Amazon Payの設定画面の解説はこちらの記事を参考にしてください。

テストをするには[テストモードを使用]にチェックを入れてから [Amazon Payを有効化する]をクリックして完了します。
参考:
Amazon Pay | 簡単で安心なオンライン決済を | アマゾン ペイ
Amazon Pay手数料 | Amazon Pay ヘルプ
決済レポート | Amazon Pay ヘルプ
Amazon Pay導入時のチェックアウトのフォーム設定
チェックアウト時にデータを取得する際、Amazonの仕様上、ユーザーの姓名は姓のフィールドにまとめて入力されます。
そのため、shopifyのチェックアウト画面は姓と名が分かれているため、名のエリアが空欄になります。
ユーザーがそのまま操作した時にエラーが出ないように、名の入力フォームを任意の項目扱いにしておくとよいでしょう。

ストア[設定]→[チェックアウト]に移動します。

[フォームのオプション]で[姓のみを必要とする]をチェックして設定を[保存]します。
しかし、そうすると、名のフォームのプレースホルダーに「任意」という文字が表示されてしまいます。
ユーザーには名を入力して欲しいので「任意」の表記を消したいと思います。

[チェックアウト言語]→[チェックアウト言語を管理]ボタンをクリックして言語編集画面に移動します。(テーマの言語編集画面に遷移)

検索フィールドに「名」と入力すると[Checkout & system / Checkout contact]-[Optional first name label]に「名 (任意)」と表記されているのを見つけられます。

「名」と入力して設定を保存します。
システムとしては任意の情報扱いですが、ユーザーには必須の入力項目のように認識してもらいます。
それと同時に、Amazon Payで購入するユーザーがもしそのままチェックアウトを進めてしまってもエラーを出さないため、購入手続き中の離脱による機会損失の防止効果にもなります。
代替決済と外部決済

代替決済も外部サービスも基本的な設定方法は同じで、導入したい決済サービスに申し込み、発行されるIDと認証キーを入力して連携します。

JCBカードの追加やコンビニ払い、携帯キャリア決済などの決済は[代替決済方法]から設定できるので、shopifyペイメントとの併用が可能です。

国内決済サービスについては、KOMOJUやGMOイプシロンあたりを利用すれば、ほとんど対応できるでしょう。
代金引換 (代引き)

[手動の決済方法]→[Cash on Delivery (COD)]を選択します。

[詳細]と[支払いの手順]を入力して有効化します。

[詳細]はチェックアウト(購入手続き)画面に表示するテキストで、[支払いの手順]は注文完了ページに表示されます。
なお、手動決済で設定した注文は支払い確定処理も手動で行います。
実際に支払いを確認したら[注文管理]画面で該当商品の支払い処理を行います。([支払い済みとしてマーク]をクリック)
銀行振込

[手動の決済方法]→[Bank Deposit]を選択し、[詳細]と[支払いの手順]を入力して有効化します。

代引きの設定と同じ操作方法です。
支払い確定処理も同様に手動で行います。
任意の手動決済
その他任意の決済方法を手動で作ることもできます。

[手動の決済方法]→[その他の決済方法を作成する]を選択します。

[その他の決済方法の名前]に任意の決済名を入力しますが、以下の単語はshopifyの予約語になっているので、使えません。
- 銀行振込現金
- 代金引換
- カスタム
- 外付けクレジット
- 外付けデビット
- ギフトカード
- 郵便為替
- ストアクレジット
[詳細]と[支払いの手順]を、代引き・銀行振込の手動決済と同じ要領で入力します。
手動決済の注文は支払確定処理も手動で行います。
支払い確定のタイミングの設定

決済の設定画面で、クレジットカード決済の支払いを確定するタイミングを選択できます。
[自動で注文の支払いを確定する]を選択すると、ユーザーが決済操作をした時点で支払い(請求)も確定します。(処理上の時間差はあり)
一般的には自動の設定で問題ないでしょう。

[手動で注文の支払いを確定する]を選択すると、ユーザーが注文操作をした時点では、オーソリまでを実施します。
クレジットカードのオーソリ (Authorization) とは、「不正利用の疑いがありそうか」「利用限度額は超えないか」「有効期間内のカードか」など、カードの有効性を確認するプロセスです。
支払いの確定処理(請求処理)は、注文管理の画面から手動で行います。
例えば、「非常に高額な取引で自動承認でのリスクが高い」などのケースで手動承認の方式を選択することがあります。
なお、shopifyペイメントの承認期間は7日間です。
承認期間内に手動承認を行わないと、再度お客さんの決済手続きが必要になります。
[オーソリの期限が近づいたらメールを送信する]にチェックを入れて、メールのアラート設定をしておきましょう。
以上がshopifyの決済設定です。
任意の手動決済について説明が詳しくて助かりました。
ありがとうございます。
ありがとうございます!
コメントをいただけると頑張って書いてよかったと嬉しくなります!